世の中はクソである。

世の中はクソである。

居場所がほしい

【あるある注意】好きなことが見つからない人がハマる6つの落とし穴!!

f:id:ideo-map:20170315002101p:plain

好きなことを仕事にしたい

「好きなことを仕事にしよう」そう思ったのは今から7、8年前、当時ぼくは20代前半だった。これから将来4、50年働くと考えた場合、やりたくないことを定年まで続けるのは無理があると思ったからだ。

「仕事は我慢するものだ」「週に2日のプライベートを充実させれば?」とよく言われたが、逆に残りの週5日を我慢する人生なんて一体何が楽しいんだと思っていた。

また、一方で野心もあったと思う。「なにものかになりたい」と思っていた当時意識高い系だったぼくは、やりたくないことをやっていてはビッグにはなれないと思っていた。

そんなこんなで「じゃあ好きなことって何だろう?」と考えるようになり、自分探しをはじめることになる。結論から言うと、ぼくは長い間この「好きなこと」という言葉にかなり翻弄され続けたと思う。

世の中のオピニオンリーダー達は今でも口をそろえて「好きなことを仕事にしようぜ」と言うが、「好きなことを仕事にするのはむしろ簡単、ただ好きなことを見つけるのが難しい」とぼくは言いたい。

「好きなこと」というのはシンプルゆえに非常に奥の深いものだと思う。そんなぼくが過去に「好きなこと探し」(自分探し)でハマった6つの落とし穴を紹介したいと思う。

「好きなこと探し」の落とし穴

1.「好きなこと」と快楽を混同してしまう

「好きなことを仕事にしよう。じゃあ自分は何が好きなんだろう?」と思った時、真っ先に思い浮かんだのは「セックス」だった。そして次に思い浮かんだのは「飯を食うこと」だった。

う~ん、確かにAV業界の人はきっとセックス好きだし、料理人やグルメリポーターの人も食べることは好きだろうけど、これは「好きなことを仕事にしよう」でいうところの「好き」ってことなのかな?と疑問に思った。

どっちかっていうと、この「好き」という意味は「情熱」というよりも「快楽」なんじゃないかなと思った。たぶん人によってはそれが「快楽」であり「情熱」でもある、そういう人にとっては「好きな仕事」になるんだろう。

だけどぼくにとってセックスや食事は「快楽」であっても「情熱」ではなかった。なので自分の探している「好き」ではないと思った。

2.「好きなこと」とマイブームを混同してしまう

「好きなこと」を探していると必ずマイブームと混同してしまう。要するに、なんとなく今自分の中でハマっているだけのものを「好きなこと」として認識してしまうのだ。

ある時はファッションだったり、ある時は旅だったり、ある時はお酒だったり、iPhoneだったり。それで「これだ!!」と思ってやってみてすぐに飽きるパターンだ。

ぼくは一時期ヒップホップにハマっており、本気で「ラッパー」になろうとしていた。それでかなり高額な機材を購入したが、逆にそれに満足して急激に熱が冷めてしまった。他にも、スニーカーにハマり、なぜか「靴職人」になろうとしていたこともある。

つまり「好きなこと」だと思ったハズのほとんどが、ただのマイブームアットザモーメントにすぎなかったのだ。一時的なブームではなく、その情熱が継続すれば好きなこととして仕事になるのだろう。でもそれを見極めるのはなかなか難しい。

3.人生を賭けるに値しない「好きなこと」

快楽でもない、マイブームでもない...自分は他に何が好きなんだろう?まぁ、お笑いは好きだし、漫画も好きだし、心理学や都市伝説とかにも興味あるし..。別に好きなことはあるっちゃある。

ただ常に立ちはだかるハードルは「それ、人生を賭けるに値するぐらい好きか?」ってことだった。そう言われると全て「ノー」だった。そう考えると、結局じゃあ特に好きなことなんてないってことになる。

「人生を賭ける」というと少し大げさかもしれないが、当時はそれぐらいの気持ちをもっていた。

今でこそ、将来医学やテクノロジーの進歩で寿命が100歳、200歳になるかもしれないし、そうなればキャリアというものは複数あってもいいと思う。また、ベーシックインカムという時代がくるのかもしれない。

「人生を賭ける」なんてそこまで重く考える必要はないのかもしれない。しかし、とは言え、ある程度多くの時間や労力を費やすのは確かだ。そう思うと、なかなか「そこまでの好きなこと」なんて見つからない。

4.旅行が好き、じゃあ旅行代理店で働くのか?

旅行が好きな人はきっと旅行を仕事にしたいと思う。そこで真っ先に頭に浮かぶのはJTBなどの旅行代理店ではないだろうか?でもそれってきっと仕事内容のほとんどは旅行ではない。

キャリアを積むことでいずれは旅行的なことも任されるのかもしれないが、業務のほとんどがマニュアル化された企画の提案や、航空チケットの手配、パソコン入力だ。

旅行に限らず、仕事というのはある程度全てそうだ。イケイケで音楽を流しているクラブDJだって自分の好きな音楽はほとんど流せないと言っていた。サービスを受ける側にいた時は好きでも、サービスを提供する側になった時「思っていたのと違った。」ということは多々ある。

5.「好きなこと」でも仕事は仕事

「好きなことを仕事にする」というと、言葉のニュアンス的にとても自由気ままなイメージがあると思う。しかし、個人的に「好き」と「仕事」の境界線は薄めることはできても、それが仕事である以上完全にはなくならないと思っている。

自由度の高いブロガーやユーチューバーでさえ、ただ自分勝手に発信しているわけではない。彼らはビジネスとして自由なイメージを売りにしているが、実際はユーザー目線を大切にしており、売れている人はある程度戦略的に発信している。

ここを理解しておかないと、「好き」を履き違えてしまうだろう。確かに彼らは遊んでいるように見えるし、実際遊んでいるのだが、仕事として面倒くさいことも含めきちんとやることはやっているのだ。

6.自己分析ツールはあてにならない?

ここ数年ストレングスファインダーが有名だが、その類の自己分析ツールは半信半疑ぐらいにしておいた方がいいと思う。

ストレングスファインダーに関しては試みたことがないのでなんともいえないが、基本的に一問一答型の自己分析って、そもそも前提として自分という人間を自分で正確に把握していないと成り立たないし、また、人間というのは「なりたい自分を今の自分」と勘違いして質問に答えてしまう傾向にあるからだ。

さらには「そんなの職場やプライベートやものによってケースバイケースだろ?」っていう質問が多すぎる。僕は過去何度か診断したことがあるが、その年々でコロコロ結果が変わっていると思う。

「好きなこと」が見つからず、もがくキミへ

世の中のオピニオンリーダー達は今日もどこかで「好きなことを仕事にしよう」と言っているのだろう。しかし、「好きなこと」というのは真剣に向き合えば向き合うほど、奥の深いものだと思う。

何度も言うように「好きなことを仕事にするのはむしろ簡単、ただ好きなことを見つけるのが難しい」からだ。

ぼくは「好きなことを仕事にしたい」と思い長い間ずっと探していたが、結局「好きなこと」というのはその時々によって変わるし、これといったものは見つからなかった。

しかし、本来「好き」なんてそんなもんだと思う。イチローだって本質的に野球が「好き」なのかどうかはわからないと思う。結果がでているからこそ好きと言える部分はあるだろう。

最終的に僕の意見としては、仕事は好きなことよりも「得意なこと・向いてること」で探す方が簡単だと思う。向いていれば、当然評価されるし、評価されれば好きになる可能性は高い。

最後に、ぼくは基本的に「人生にすべきことなんて何一つとしてない」と思っている。なので一切「好きなことを仕事にすべき」なんて言うつもりはない。

自分が納得できればそれでいいのだ。逆に納得いかないのであれば、周りらなんと言われようが、どれだけ時間をかけようが徹底的に納得いくまでやるのもいいと思う。

「自分探し」というのは足していく作業ではなく、引いていく作業だと思う。ある時はつまらない見栄や欲望に大いに振り回されることだろう。

そして「自分探し」という言葉はなんだか「イタイ奴」のようなニュアンスで扱われていることが多々見受けられるが、ぼくは社会的にそれがどんなにつまらないことであろうと、必死になって自分と向き合い、もがき苦しんでいる人をとても美しいと思う。

 

▼あわせて読みたい。

www.ideo-map.com