考え方や思想は体験によってつくられる。
世の中には色んな人がいて色んな考え方をもっている。
どうしても話の通じない相手に出会った時、なぜこうも分かり合えないのか?と憤りを感じるとがあると思う。
なぜ人はこうも考え方が違うのだろうか?主な原因の一つは、人の考え方や思想というものは、そもそもその人の体験によってつくられるものだからである。
その人の体験がその人の考え方をつくる
例えば、貧乏な家庭に生まれお金に苦労した人は、お金にがめつくなってしまう傾向はあると思う。
貧乏という体験が「お金は大事だ」「お金がないと惨めだ」という考え方をつくり、その価値観が行き過きすぎてしまった場合、お金にがめつくなってしまうと思う。
他の例をあげてみる。先ほどテレビを見ていたらアメリカの白人至上主義の団体の話をしていた。彼らは「アメリカはそもそも白人の国で、それを奪われた。この国は白人の国であるべきだ」と言っていた。
僕がそれを聞いてとっさに思ったのは、きっと彼らの親しい友人、尊敬する上司、愛する人に黒人やヒスパニック系の人がいたら、こんな考え方にはなっていなかっただろうということだ。
小さな成功体験を積み重ねることはなぜいいのか?
成功者がよく「小さな成功を積み重ねよう」と言う。これはなぜだか考えたことはあるだろうか?これは実に正しい。なぜならば、何度も言うように、その人の体験がその人の考え方をつくるからである。
試行錯誤をしながら小さくとも成功する、そしてそれを積み重ねることによって、「あ、やってみると案外できるもんだな」とか「きっと次もやればできるだろう」なんて思うようになる。
それはいい意味で勘違いしているということでもある。「次もきっとうまくいく」かどうかは本当の所わからない。しかし、「うまくいくであろう」という考え方によって、新しい挑戦が生まれ、「多少の失敗は乗り越えてきた」という体験が「まだ何とかなるはず」という粘り強い考え方を形成するのだ。
もし成功したいのであれば、小さな成功体験を積み重ねていくことは非常に有効だと思う。
テロリストになる可能性は誰にでもある
その人の体験がその人の考え方をつくる。なのでどうしても話が通じない、理解できないのは、お互いの考え方が違うからであり、それはつまりお互いの過去の体験が違うからである。
イスラム国のテロ行為に対し、なぜあんなことをするのか、なぜ全く関係ない人を巻き込むのか普通の人はわからないと思う。ただ憤りを感じるだけだと思う。
しかし一方で理解しなければならないことは、彼らを殺人鬼にさせたのは元を辿れば彼らの体験にある。
貧しい家庭で育ったのかもしれない、親がDVだったのかもしれない、学校でイジメにあったのかもしれない、差別をされたのかもしれない、社会に居場所がなかったのかもしれない。それらの体験が彼らの思想をつくったのだ。
ということは、イスラム国のようなテロリストというのは単なるキチガイ、異常者ではなく、環境次第では誰しもが成りうる可能性のあるものなのだ。
彼らのような環境で育てば、僕もテロ行為をしていたかもしれない。
まとめ
体験が考え方、思想をつくる。人が十人十色なのは、人によって十人十色の体験があるからである。
ちなみに、わかりあえないということは結局は自分が相手でないからであり、相手が自分でないからである。
それが理解できれば多少は許せると思う。そしてそういう相手とは、あとはどう距離をとるか?ということだけだ。
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